■プロジェクトの目的
車に興味がある若年層に対し、ニューノーマルな車の価値への興味関心を促進
■コンテンツストーリー
・絶えず新しい技術・手法を追求し、モビリティ社会をリードするトヨタ
トヨタ自動車は、「人々を安全・安心に運び、心までも動かす。そして、世界中の生活を、社会を、豊かにしていく。それが、未来のモビリティ社会をリードする」という思想のもと、創業時より自動車を通じて豊かな社会づくりを目指しており、“可動性を社会の可能性に変える”べく日々挑戦を変革を続けている自動車メーカーです。
・新型ウイルスの蔓延による移動への意識変化。若者に対して時流にあった車の価値を発信したい
新型コロナウイルスの蔓延により、外出する際に公共交通機関は使いづらいという意識が高まり、そしてプライベート空間を保ちながら、出掛けることができる車の需要が高りました。
そこで、“ニューノーマルな車の価値の発掘”というコンセプトのもと、新しい生活様式に合った車の使い方や価値を発信するべく、ワンメディアへご依頼をいただきました。
・共感ポイントを意識するべく、コアターゲットを「車に興味がある若年層」に設定
Withコロナ時代における車の価値を発信するにあたり重きを置いたのは、若者に「やっぱり車っていいな」と再認識してもらい、車を使った新しい体験を真似してみたいと思ってもらうこと。若者という広いターゲットから、より共感ポイントをくすぐり、心を動かすことができるよう、コアターゲットとして「車に興味がある若年層」に設定しました。
・“車好き” という文脈を持つ出演者を選定
『カーライフ2.0』では、“車好き”という文脈を持つ出演者を選定し、メインMCとしてスピードワゴンの小沢さん、サブMCとして梅本まどかさんを起用。小沢さんは芸能界の中でもトップを争うほどの車好きであり、車をテーマにした番組にも多数出演されていました。サブMCの梅本さんは、SKEで活動されていた元アイドルですが、現在はコ・ドライバーとして活躍されており、いわば“車のプロ”です。車のプロである梅本さんサポートの元、小沢さんには改めて車や運転に触れてもらい、車の楽しさや車があることの価値を再認識してもらうことを意識しました。
・流行と社会情勢的に需要があるトピックをフックにニューノーマルな車の価値を提示
『カーライフ2.0』は、新しい生活様式に合わせたニューノーマルな車の使い方や目的(カーライフ)について調査・実践する全6話(調査編3話・実践編3話)の動画シリーズ。
「リモートワーク」「地産地消キャンプ」「ドライブスルー」と既存の流行を抑え、社会情勢的に需要があるトピックにフォーカスを当て、出演者達が調査・実践する2話構成となっています。
トピックに関してはワンメディアだけでなく、トヨタとディスカッションを重ねて選定。調査編では、ゲストYouTuberが小沢さん・梅本さんへ車を使った新しい楽しみ方ができる企画を提案。どこに行くか、何をするかを話し合っている様子を小沢さんのYouTubeチャンネルで公開。実践編は、実際に決まったところへ車で向かい、体験する様子をゲストYouTuberのチャンネルで公開しています。
・チャンネルコラボという形式をとることで、視聴者がゆっくり楽しめる仕掛けに
調査編は小沢さんのYouTubeチャンネル、実践編はYouTuberのチャンネルで流すことでチャンネルコラボのような形で展開。この座組みについて、担当プロデューサーは下記のように説明しています。
1つのチャンネルや動画にすべてが詰め込まれていると、情報量が多くなり、出演者同士の会話や独特なゆるさが楽しめなくなってしまう傾向にあります。ポイントは、視聴者に、ニューノーマルな車の価値や楽しみ方を伝えると考えた際、ゆったりと出演者達が自然に楽しむ姿をちゃんと見せるということ。また、出演者が普段、YouTubeチャンネルにアップしている動画のトーンに合わせることで、視聴者の違和感をなくすこと。ここが重要であると考え、調査編・実践編とそれぞれ公開先を分けた構成にしました。
・出演者が実際に体験したことや楽しさを本人たちのリアルな言葉で発信する
本コンテンツで意識した点について、担当プロデューサーは、下記のように説明しています。
YouTubeであっても広告色が強いものだと視聴者も見てくれないので、コンテンツとしてトヨタの車で楽しめるという部分を伝えるためには共感が大事。なので広告要素は極力省きました。
動画内には、トヨタさんのロゴは入っていませんし、車の訴求ポイントも無理に入れ込んでいません。もちろん事前に車の機能や実車体験について出演者に説明していますが、台本に記載したり、「必ずこのセリフを言ってください」という強制は一切しておらず、出演者が感じた車の良さや楽しさを出演者ベースで誘導すること無く発信しています。
この部分を出していけた方がコンテンツの良さやリアル感が伝わると思います。 この施策の描き方としては商品訴求ではなくて、カーライフを楽しむこと、そしてその中にトヨタという存在があることを見せることが大事です。出演者は強制や誘導をしなくても良いものは良いと言ってくれるので、言わせるのではなく、自然に出た言葉拾うことで違和感なく視聴者が楽しめるコンテンツになると思います。
・SNSと連動させることで施策全体の期待値醸成と話題化を狙う
「カーライフ2.0」はYouTubeでの配信がメインコンテンツになっていますが、未公開動画・本編ティザー動画・オフショットなど、約90個のサブコンテンツを用意し、出演者・トヨタさんのSNSで発信。トヨタアカウントのフォロワーは車好きの方が多い、小沢さんのアカウントフォロワーは小沢さんのボケや小沢節が見たいなど、フォロワーの好みや特性を意識した内容を準備し、メインコンテンツの配信前後でSNS投稿を行いました。SNS連動させた狙いについて、担当プロデューサは下記のように話しています。
メインコンテンツだけ公開されても、そもそもそれがどんなものなのかを視聴者は知らないと見ない、という前提を踏まえているからです。色々なメディアの特性を鑑みたうえで、最適なコンテンツ情報を投下することで、商材に興味がない人も巻き込めます。Twitterでは、トヨタの車に乗ってみてここ良かったとか、これが楽しかった、みたいな小沢さんや他出演者のリアルな感想を投稿していますが、この本人の言葉があるからリアル感が増す。視聴者が疑いを持ずにYouTubeコンテンツを楽しめる要素の1つになります。
■配信結果
本施策は、YouTubeへの本編配信だけでなくSNSを活用した分散型投稿を実施しました。出演者のInstagramやTwitterは動画告知、トヨタ自動車のInstagram・Twitter・Facebookアカウントでは未公開動画や撮影時のオフショットを投稿を行い、期待値醸成を狙いました。 本コンテンツの総再生回数約95万回を達成し、約120万人のユーザーに対してリーチすることに成功しました。また、SNSの投稿には視聴者からの「マネしたくなった」というようなポジティブなコメントが多くついたことから、時流により変化する車の新たな価値を届けることができた施策になったと考えます。
■展開メディア
・トヨタ自動車SNSアカウント(Instagram/Twitter/Facebook)
・インフルエンサーYouTubeチャンネル
・インフルエンサーSNSアカウント(Instagram/Twitter)
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